Song Meter SM5 / SM5BAT 導入前によくあるご質問(FAQ)

次世代Song Meter SM5 / SM5BAT よくあるご質問

本ページでは、Wildlife Acoustics 社の長期モニタリング用レコーダー Song Meter SM5 および Song Meter SM5BAT について、 導入前によくいただくご質問を Q&A 形式でまとめました。
基本的な使い方、電源構成、周辺アクセサリ、リモートアクセスなどのポイントを確認したい際にご活用ください。

製品の概要や新旧モデル(SM4 / SM4BAT)との仕様比較については、 あわせて下記のリリース記事もご覧ください。
【リリース情報】Song Meter SM5 / SM5BAT:次世代 Song Meter シリーズ登場

 

Song Meter SM5 / SM5BAT|よくあるご質問(FAQ)

基本的な使い方について

Q. Song Meter SM5 / SM5BAT の使用にスマートフォンは必須ですか?

A. いいえ、スマートフォンは必須ではありません。
SM5 / SM5BAT は、本体前面のボタンとディスプレイだけで 設定・スケジュール作成が可能です。
ただし、専用の Song Meter Configurator モバイルアプリ(iOS / Android)を使用すると、 設定の作成・複数台へのスケジュール配布・設置期間の見積もりなどを、 スマートフォンやタブレット上でより直感的に行うことができます。

電源・バッテリー構成について

Q. 18650 Li-ion 電池と単一形アルカリ電池を、同時に混在させて使えますか?

A. いいえ、同時使用はできません。
SM5 / SM5BAT のバッテリーボックスは、 18650 リチウムイオン電池(1~6本 または 11本) を横方向に、 単一形(Dサイズ)アルカリ電池 または NiMH 充電池(各4本) を縦方向に収納できる構造です。
ただし、一度に装填できるのはどちらか一方の種類のみ となります。 運用方針(設置期間・交換頻度・調達性など)に合わせて、どちらの電池構成を採用するか選択してください。

Q. Wildlife Acoustics の Power Kit(ソーラー電源)には対応していますか?

A. はい、対応しています。
SM5 / SM5BAT は、Wildlife Acoustics 製 Power Kit を用いてソーラー電源で駆動することが可能です。 付属の外部電源ケーブルを接続することで、長期のフィールド設置やバッテリー交換回数の削減に役立ちます。
なお、従来機と異なり、SM5 / SM5BAT では Power Kit の 9 V 出力 を利用する構成が推奨されています。

アクセサリ・周辺機器との互換性について

Q. 既存の Song Meter 向けアクセサリは、そのまま SM5 / SM5BAT でも使えますか?

A. 多くのアクセサリは引き続き利用できますが、すべてが共通というわけではありません。
代表的な互換アクセサリは次のとおりです。

  • バッテリー: 18650 Li-ion、単一形(Dサイズ)アルカリ電池、NiMH 充電池
  • 音響用マイク: SMM-A1 / SMM-A2 ケーブルマイク
  • 超音波マイク(SM5BAT): SMM-U1 / SMM-U2 ケーブルマイク
  • マイクケーブル: SM3 / SM4 用マイクケーブル
  • SDカード: SDXC(64 GB~2 TB)に対応。
    一部の SDHC(4~32 GB)カードは、マルチチャネル超音波録音に対応しない場合があります。
  • 外部電源: SM3 / SM4 用外部電源ケーブル、および Wildlife Acoustics Power Kit

互換性の有無はアクセサリごとに異なるため、既存資産の活用をご検討の場合は、 構成前に一度ご相談いただくと安心です。

Q. SM5BAT は必ずケーブルマイクやスタブマイクが必要ですか?

A. いいえ、必須ではありません。
SM5BAT 本体の前面には、超音波マイク 1基と音響マイク 1基 が内蔵されており、 これらだけで 1ch 超音波+1ch 音響の同時録音が可能です。
調査設計に応じて、追加でスタブマイクやケーブルマイクを組み合わせることで、 複数ポイントでの収音や、マイク位置を変えた高精度な観測にも対応できます。

録音チャンネル・時刻同期について

Q. 1台の SM5 / SM5BAT で、3チャンネル以上の録音はできますか?

A. いいえ、1台あたりの有効チャンネル数は次のとおりです。

  • SM5: 音響チャンネルのみ 2ch(モノ / ステレオ)
  • SM5BAT: 音響 2ch + 超音波 2ch の合計 4ch

SM5BAT では 4ch 同時録音が可能ですが、 音響用チャンネルと超音波用チャンネルはそれぞれ別の設定体系 になっており、 超音波側のみトリガー録音や最高サンプルレートに対応するなど、用途に応じた最適化が行われています。

Q. SM5 / SM5BAT の記録データを使って、位置特定(ローカライゼーション・三角測量)はできますか?

A. はい、条件を満たせば可能です。
SM5 / SM5BAT は、GPS / GLONASS アンテナを内蔵し、約30マイクロ秒以内の高精度な時刻同期 を行うことができます。
複数台のレコーダーをフィールドに配置し、それぞれの録音時刻を厳密に揃えることで、 時刻差を利用した音源位置の推定(time-of-arrival ベースのローカライゼーション)が行えます。
実際の位置計算には、録音済みデータを解析するための専用ソフトウェアやスクリプトが別途必要です。

通信機能・リモートアクセスについて

Q. SM5 / SM5BAT には、携帯回線でのリモート監視やデータダウンロード機能はありますか?

A. 現時点の本体だけでは、セルラー通信やリモートダウンロード機能は備えていません。
ただしメーカーでは、2026年後半をめどに SM5 / SM5BAT 用のセルラー接続アクセサリ の提供を予定しています。 このアクセサリを用いることで、インターネット越しにステータス確認・設定変更・データの取得が行えるようになる見込みです。
アクセサリの利用には、ダウンロード量に応じた月額データプラン の契約が必要となり、 AT&T のネットワークとその国際パートナー回線上で動作する予定と案内されています。
詳細仕様や提供開始時期は変更となる可能性がありますので、 最新情報についてはメーカーのニュースリリースや、当社お問い合わせ窓口からご確認ください。

詳細・お問い合わせ

ご利用用途(対象種・設置環境・設置期間など)をお伺いしたうえで、 Song Meter SM5 / SM5BAT のモデル選定・電源構成・マイク構成などをまとめてご提案いたします。

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